かの剣豪宮本武蔵は、
『気が常に心の真中に無い状態を病気と云う』
と、自身が書いた五輪の書の中で記しています。
他の物事に気を囚われていれば、一瞬の判断ミスで命取りになるという侍の時代に生きたならではの言葉ですね。
私は昔空手をやっていたこともあり、こういった精神論には元々非常に興味があるのですが、この言葉は現代人にこそ当てはめて考えるべきではないでしょうか?
家庭・仕事・友人・恋愛・金銭と、生きていれば当然様々な問題が出てきます。
そんな時に気を心の真ん中にというのはなかなか難しいものです。かと言って座禅を組み始めている場合でもありません。
そこで心理カウンセリングを受ける意味が出て来ます。
正論なんか聞きたくない!という人にこそ役立たなければいけない、というのが私の持論です。
勿論そこでもご相談者の気を心の真中に近づけてから、初めてスタートと言って良いでしょう。
カウンセラーは如何にご相談者と向き合い、その状態に出来るかという部分で真価が問われるかも知れません。
では、なぜ人は気を心の真ん中にキープすることが難しいのか。
それは刷り込まれた自身の情報に、無意識的に反応してしまっている為です。
自分自身が理論的に分かることによって、実はそれはかなり軽減されます。
気付かない方、または気付こうとしない方、そのどちらでもない方。10歳で分かっていないことが40歳で分かっているかというとそうとは限りません。
いくつになっても自分に気付いていないままの方は沢山いらっしゃいます。
当ルームにも学生の方からサラリーマンの方、他にも多種多様な方々がお越しになりますが、若い方とご年配の方の気付く内容が同じだったりすることは普通にあります。
そしてそれは、年齢関係なく自身のプラスに繋がることです。
年末年始は何かと物騒な事件が多いと前にも書きましたが、自身で気をコントロールして、宮本武蔵が云うところの“病気”ではない状態でもう一度世の中を見てみれば、何かが変わるかも知れませんね。