短気は損気

怒った猫の画像

短気は損気という諺(ことわざ)があります。

短気を起こすと結局は自分が損をすることになる、という意味なのですが、ではこの短気という言葉は気が短くて怒りっぽいという意味です。

怒るということは瞬間的な負(マイナス)の感情であり、そしてその負の感情というものは皆さんが様々な状況で感じたことがあるものではないかと思います。

そしてこの負の感情、それだけではそんなに悪いことではなくむしろ自然なことであり、人間にとって必要なものでもあるのです。

人間そこから学ぶことも沢山あります。

では一体何がダメなのかというと、その負の感情や心理に対して、負の【行動】を重ねることがダメなのです。

悪気の有無に係わらず相手(家族・友人・恋愛対象者・職場関係者・他人)の態度や発言から嫌な気持ちになったり怒りが込み上がってきて、短気な人であればそこでその相手に文句を言ったり、時には手が出てしまう場合もあるでしょう。

例えばそれが恋愛であれば、負の感情から短気を起こして余計な発言や行動に出てしまい、本来は大したことのない内容なのに更に仲がこじれてしまったり、最悪は破局に繋がることも少なくありません。
一言が我慢出来ずにラインを送ってしまうこともそれです。

近隣の騒音問題であれば、こちらも同じことをやり返そうとするかも知れませんし、人と肩がぶつかっただけで相手を怒鳴りつけることがあるかも知れません。

お店の店員の態度が悪いと腹を立て、文句を言い続ける人もいますよね。

と、そんな風に負の感情を抱くだけでなく、そこから負の行動に繋げることがまさに自分が損をすることになるのです。

常に仏様の様な心境でいることは不可能ですが、かといってマイナス心理に対し、実際にそのままマイナス行動に出るだけが人間能ではありません。

負の感情が発生した時に、そこから何を考えどんな行動をとるのかが大切なことであり、そこでその人の人格や器量が問われるのではないでしょうか。

では一体どうすれば良いのかと言うと、その感情とは逆の行動をとることが良いと云われます。

もし恋人に冷たいことを言われたりしたら、こちらは優しい言葉をかける。

近所迷惑なことがあれば、何かお裾分けでも持って行って優しく話を聞いてみる。

他人が肩にぶつかってきたら逆に痛くなかったかと気遣ってみる。

店員の接客が悪かったら、良いところを見つけて褒めてみるとかチップを渡す。

こういった行動は最初は抵抗があるかも知れませんが、実際にやってみるとこれがなかなか効果的で、気持ちの良いものです。

これをやるとこちらが精神的に優位に立ち、言うなれば争わずに勝ったかの様な状態になります。

勿論勝ち負けの話ではありませんが、そこで生まれた精神的余裕はそれだけ意味のあることで、マイナスな感情をそのまま行動に繋げることを制御した自分に対して、少しづつ自信もついていくことでしょう。

それがイライラを持ち越したり長引かせない秘訣であり、短気でも損をしない為の一つの方法なのです。

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