虐待

闇夜に光る満月

以前からあったことなのですが、最近特に幼児・児童虐待のニュースが目立ちます。
これには私自身がそれに近い環境で生活していたこともあり、虐待の話を聞くたびに非常に強い悲しみや憤りを覚えます。

国の調査報告によると、主たる虐待者はここ数年を平均すると実母が最も多く毎年50%以上を占めており、以下実父(約30%)、義父・養父(約6%)、義母・養母(約1%)、その他(約6%)となっています。
性的虐待は、ほぼ全部が父親、身体的虐待は父と母が半々、その他では母親が多くなっている様です。

連れ子であるかどうかというのも関係してくるかも知れませんしケースは様々だとは思いますが、目安として割合を記載しましたが問題はそこではなく、何故大人が子供に虐待を行うのかということです。

さらに被虐待児は将来的にも心に傷を持ち続け、約6割に精神症状や問題行動が見られます。

精神症状としては、不安.怯え(約50%)、反社会的行動(約40%)、非社会的行動(約20%)が多いとされています。
そして加害者は、自分のしている行為が虐待だとは思っていない者が多いのです(約50%)。

以前から、ただでさえ日本は少子化という問題を抱えながら、子供に対する取り組みに真剣に力を入れていないのではないかと思うことが度々ありました。

個人的な見解ですが、相談する機関も天下り先として表面上存在しているだけの様なところもありました。

そして今回情けないことに、国連の「子どもの権利委員会」(本部・ジュネーブ)は、日本で子供が虐待などの暴力を受ける事件が頻発していることに強い懸念を示し、日本政府に対策強化を勧告しました。
国連から「日本は虐待後進国だ」と、言われたのです。

勧告は「子どもの権利条約」に基づくもので、委員会はこれまでも日本政府に子供への暴力禁止策を求めてきましたが実現しておらず、日本政府の怠慢について多くの人権団体などが批判していました。

その間、当の日本国民は愚民化政策の賜物なのかハロウィンパーティー等に集結することに力を注ぎ、自分達の未来や愛国心は一体何処にあるのかと思わずにいられません。
一人一人が主体性を持って立ち上がらなければ何も変わらないのですが…。

日本国民全体として、自分に直接害が無ければ動かないという性質があります。もしくは知らないうちにそういう性質となる教育を受けてきたのかも知れません。

そして国連から勧告を受けた日本政府は、全国に配置されている児童福祉士を、2018年度からおよそ1,000人増員して体制を強化するなどの対策を決め、今頃になってやっと慌てて少し動き出しました(しかしこれにも個人的に意見があり、本当は増員よりも先に施設の在り方や内容の整備をしないと意味がないのではと思います)。

ですがこれは、自分達(日本)の子供をちゃんと守りなさい、と圧力的に指示されたから動いているのと同じで、正直私は情けなく腹立たしささえ感じています。

私達の国、日本はこれでいいのでしょうか?

さて、カウンセラーの立場から虐待をする当事者(親または親以外)に関して言えることですが、
A.自分でもやめたいのにやってしまう
B.やめる気の全くない確信的な行動
C.そのどちらでもなく、虐待の認識がない
のいずれかに当てはめられるのではないかと思います。

この中でAに当てはまる方はご自身から私の所にご相談に来て頂く事があるのですが、BとCに当てはまる方はより難しいケースになり、一つの課題でもあり特に私が力を入れたいところでもあります。

本来人間というか生物は、子孫繁栄の為に異性や自身の子供を守り、愛する様に出来ています。愛情とは本能として全般的に備わっているものなのです。

ですから、連れ子に対しては辛く当たるというケースも出てくるのですが、それはそもそも本当の意味で親である男女自体が愛し合えていないのかも知れません。
本当に気持ちがあれば、その子供さえ我が子の様に可愛いのではないでしょうか?

さらに実際に統計上多いのは、実母や実父であるという事実です。

これら全てにおいて云えることがあります。

先天的な問題以外に、生まれつき子供を虐待する気質を持って生まれてくる人はいないということです。

ということは、そういう行動を取ってしまう様に、もしくはそれがいけないことであると気付かないだけのプログラムが、人生のどこかの時点で脳に後天的に組み込まれていると考えられます。

そしてそれであるならば、私の方でも対処出来ることが沢山あるのです。

大それたことは言いませんが、カウンセリングは一人の子供の命や、一人の親の力になれることが確実にあります。

どうか自身で少しでも心当たりのある方は、自身と子供の未来の為にも本当に止めてもらいたいですし、自分で自分のことが上手く分からなければそれもご相談頂きたいと思います。

OFFICE GEKKOUでは、費用の面で問題があれば、それも踏まえたプログラムをクライエント様と一緒に検討しています。

心を整理することによって、日常生活自体がそれまでよりも充実したものになりますし、他に相談出来そうなところが無ければ、当オフィスがそれを全力でお手伝いしております。どうか宜しくお願い致します。

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